第1話:ブランドの心臓を解剖する──ONE WORLD株式会社の会社理解プロセス

SNSでブランドの心臓を解剖する──ONE WORLD株式会社の会社理解プロセス

本シリーズは、オーガニック日本茶ブランド「marucha(まるちゃ)」を展開するONE WORLD株式会社様と共に、SNSをどのように設計・運用して“売れる仕組み”に転換していくかを全公開する、戦略ドキュメントです。
第1話では、すべての戦略の起点となる「会社理解」について。SNSで成果を出すには、ブランドの表層をなぞるのではなく、経営者の想い・創業の文脈・商品哲学まで“深く潜る”必要があるからです。
【はじめに】会社理解に至るプロセスの全体像
私たちセゾンがSNS運用設計に着手する際、最初に行うのがこの「会社の本質理解」です。
今回も、以下の5ステップを通じてONE WORLD株式会社様の“魂”を読み解きました
- 公式HPの徹底的な読み込み(https://marucha.jp)
- 企業理念、創業ストーリー、ブランドコンセプトの確認
- 各商品ラインアップの違いや訴求ポイントを分類・分析
- 会社案内PDFや営業資料の分析
- コアバリューや展開エリア、販売チャネル、想定ターゲットなどの構造理解
- 生産者との関係性や品質保証体制を読み解く
- 創業者本人からのヒアリング(インタビュー)
- なぜこの商品でなければいけなかったのか
- どんな人に、どんな気持ちで届けたいのかを傾聴
- 実際の商品を体験する「五感評価」
- 飲む/香る/触れる体験を通じて「情緒」に着目
- 特に夜の静かな時間に試飲し、リラックス体験を検証
- 第三者メディア・SNSなどの反応調査
- 世の中の声、口コミ、ギフトとして選ばれている理由などを分析
このプロセスを経て私たちは、「maruchaは商品である以前に、“やさしさを伝える行為そのもの”なのだ」ということを理解しました。
【1】創業者インタビューと原体験の共有

ONE WORLD株式会社を立ち上げたのは、IT業界で24年働き続けた経験を持つ沼崎氏。
キャリアの後半、ストレスと疲労が限界に達したとき、たまたま出会った一杯の日本茶が、彼の心と身体を救いました。
「まるで一口飲んだ瞬間、全身の緊張がほどけていくような体験だったんです。」
この“救われた感覚”が、「自分と同じように、疲れている人に届けたい」という使命となり、maruchaというブランドが誕生します。
【2】ブランドの構想と農家との出会い

創業後、全国の茶産地を自らの足でめぐり歩き、味・香り・余韻のすべてに惚れ込んだのが、福岡県の「八女茶」でした。
八女茶の特徴は、“まろやかで甘みのある味わい”。それだけでなく、生産者の「自然と共生する」という姿勢や、オーガニック農法への挑戦が、沼崎氏の理念と強く重なったのです。
「この茶葉であれば、“本能に届く優しさ”を体現できると確信しました。」
農家との信頼関係を築き、品質管理から製品化までを徹底的に磨き上げ、maruchaブランドのコアが形づくられました。
【3】オーガニックと“本能”に届く価値の設計




私たちセゾンでは、このブランドにおける便益(Benefit)を「健康」や「リラックス」といった理性の言葉でなく、“本能に刺さる安心感”と定義しました。
このお茶を飲む人は、ただ“体に良い”から選ぶのではなく——
- 「自分を労ってあげたい」
- 「静かに整えたい」
- 「信頼できる“何か”に包まれたい」
という深層心理から選んでいます。
実際に、日本茶に含まれる「テアニン」というアミノ酸成分は、脳波に影響を与えてリラックス状態を促進する科学的データも存在しています(α波増加、ストレス低減など)。maruchaが使う八女茶は、このテアニン含有量が豊富なことも特徴であり、“癒しの体験”は根拠のあるものなのです。
それがまさに、「まろやかさ」×「安心」×「文化的意味」を備えたこのオーガニック八女茶だからこそ実現できる便益です。
【まとめ】会社理解は“魂を預かる行為”である

今回のプロセスを経て、私たちはmaruchaを「商品」としてではなく、
“誰かの心をそっと包み込む、やさしさの体現”
として捉えるようになりました。その“本質”を見失わずにSNSへ落とし込むことが、運用のすべての出発点になります。
SNSは「商品を売る場所」ではなく、「物語を届け、信頼を生む場所」。
だからこそ、企業の過去・現在・未来、そして創業者の“心の軌跡”にまで触れなければ、本当に意味のある運用は設計できません。
次回は、こうして得られた会社理解をもとに、KGI・KPIをどう設計するかについて解説していきます。SNSは戦略なき発信では機能しません。目的と数値の連動こそが、成果を生む第一歩です。

maruchaのHP・SNSアカウントはこちらから👆



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